トップ アイコン     強制わいせつ容疑での逮捕についての支える会声明文
2000年3月9日
カウンタ
from 2000/3/9


 

声  明  文
(大浜晶前指導員の強制わいせつ容疑での逮捕について)

 児童養護施設は、家庭内で虐待を受けたり、適切な養育環境を得られない児童のケアを行なうために児童福祉法に定められた児童福祉施設です。
 その子どもたちに安全と安心を与えるべき児童養護施設で、長い間、子どもたちに恐怖に満ちた生活を強制し続けたことは、児童福祉法の理念を汚すものであり、絶対に許すことはできません。

 家庭で虐待を受け、さらに養護施設で虐待を受け、二重の虐待を受けた子どもたちは、社会に対する決定的な不信感を持ち続け、その後の人生に大きな悪影響を及ぼします。施設内虐待は、家庭内虐待と同列に論じることはできません。施設内虐待は組織的犯罪であるとの認識が必要です。

 また、性虐待は、被害者の心に回復しがたい深い傷を残し、一生にわたって被害者を苦しめます。私たちは、子どもに対する優越的地位を利用して、卑劣な性虐待を繰り返してきた大浜晶容疑者を許すことは出来ません。
 ペドフィリア(小児性愛)は、常習的に相手を変え、犯罪を繰り返すのが通例です。被害者は一人だけではないはずです。多くの子どもたちが、大浜晶容疑者の性虐待の犠牲になっているものと思われます。大浜晶容疑者が子どもたちに犯した性犯罪の実態を、白日の下にさらしてほしいと思います。

 
しかし、この問題は彼個人にとどまりません。4年前に、恩寵園を逃げ出した13人の子どもたちの声に耳を傾けていれば、この事件は未然に防ぐことが出来ました。この事実を知りながら放置してきた社会福祉法人恩寵園理事会、設置者である千葉県は、責任を免れることは出来ません。入所児童と卒園児童一人一人に、誠意を持って謝罪すべきです。
 
その上で退園した児童をも含めて、性虐待被害者の精神的ケアと損害賠償を行うべきです。また、虐待は行われていないと明言し、一連の犯罪を見逃した千葉県職員も処分されるべきです。

 また、報道によれば、退職した大濱浩前園長とわいせつ行為が原因で退職した息子の大浜晶容疑者が、恩寵園敷地内に住んでいると聞きます。
 子どもを虐待し続けた園長が敷地内に住んでいるということは、子どもたちに恐怖を与えるものです。そして、子どもたちにわいせつ行為を行った大濱晶前指導員が同じ敷地内に住むということも、羊の群の中にオオカミを放り込むようなものです。
 退職した元職員が二人も園内に住むということは、社会福祉法人の私物化ともいうべき事で、それを許している現状は社会常識からもかけ離れたものです。恩寵園理事会の見識を疑います。

 さらに、恩寵園理事会は、過去の性虐待を含む児童虐待の事実を闇に葬るべく、恩寵園を休園(廃園)しようとしています。社会福祉事業者としての責任を果たさず、児童養護施設の53名の子どもを放り出し、金儲け手段である「めぐみ保育園」のみを残そうとするさまは、社会福祉法人としての資格がないといわざるをえません。

 私たちは、こどもの安全を脅かす休園を阻止するために、全力をあげて活動します。子どもたちを守るべき最終責任者である千葉県の責任、恩寵園理事会、大濱浩元園長の行なってきた犯罪行為を引き続き追求していきます。

                                  恩寵園の子どもたちを支える会
                           
代表 浦島 佐登志