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更新 2000/2/21
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from 2000/2/21


児童養護施設「恩寵園の施設運営及び処遇の改善に係る勧告について


                                   平成12年2月16日
                                   社会部児童家庭課
                                       223−2325


 県は、児童養護施設「恩寵園」において、懲戒権の濫用等があるとの情報があったことから、実態調査を行うとともに、この結果を社会福祉審議会(児童処遇部会)に報告し、当該施設の入所児童の処遇に関し、平成12年1月20日付けで諮問を行った。
 同審議会から、2月15日、知事へ答申がなされ、県ではこの答申を踏まえ、当該法人に対し、改善を求めるための勧告を本日付けで行った。

 (参考資料)
 1 児童養護施設恩寵園の児童処遇に係る実態調査について(別添1)
 2 社会福祉審議会答申(写し)(別添2)
 3 社会福祉法人恩寵園に対する勧告(写し)(別添3)
 4 恩寵園の概要について(別添4)

(別添1)

児童養護施設恩寵園の児童処遇に係る実態調査について

1 調査概要

 (1)調査の目的
恩寵園こおける懲戒権の濫用等について、事実を調査し、もって、社会福祉審議会(児童処遇部会)の審議資料とする。
 (2)調査期間
平成11年11月から平成12年2月
 (3)調査対象者
ア 平成7年度在園した児童で現在退園している者及び退職職員
イ 在園児童(小学校3年以上)
ウ 園長、副園長、職員
 (4)調査者
児童家庭課及び児童相談所の職員(民生児童委員の同席を依頼)
 (5)調査項目
懲戒権の濫用等の事実の有無
 (6)調査方法
調査員が面談のうえ聞き取り

2 結果概要
  児童、園長、職員等からの聞き取り調査から、次のとおりその概要をとりまとめた。

  〔認められ又は推定された事柄〕
   (1)在園児童
     ア 認められた事柄
      @ 襟首をつかんで床に押しつけてTシャツを破った。その後、説教してなぐった。
     イ 推定された事柄
      @ 1日若しくは3日間登校を禁止させられた。
   (2)退園児童
     ア 認められた事柄
       @ 乾燥機に入れられた。
       A 長時間正座をさせられ、その場で失禁した子もいた。
       B 1日から3日間登校を禁止させられた。
       C にわとりの死骸を抱えて寝かされた。
       D 園児の服の袖をはさみで切られた。
     イ 推定された事柄
       @ 竹刀で叩かれた。
       A 脚などの体をさわられた。

  [認められた事柄等の判断基準]
    ア 認められた事柄
      @被害者及び加害者双方の申立てが概ね一致したもの(一部不一致の場合も含める)
      A加害者が自ら申し出たもの
    イ 推定された事柄
      @被害者の申立ての訴えがあり、複数の目撃者があるもの(一部不一致の場合も含める)
      A目撃者が想定されない場合においても、被害者の申し立てに一貫性があるもの。(密室等)
    ウ その他の事柄
      @上記ア及びイ以外のもの


(別添2)
                            社福審第 7 号
                            平成12年2月15日

干棄県知事 沼田 武 様

                       千葉県社会福祉審議会
                       委員長 阿部 紘一

 児童養護施設「恩寵園」の児童処遇について(答申)


 平成12年1月20日付け児第679号で詔問のありましたこのことについて、下記のとおり答申します。


 児童養護施設「恩寵園」の児童処遇について、別紙1のとおり答申する。
 なお、退園児等の調査結果を踏まえ、県が社会福祉法人恩寵園に対し、指導を行うことが適当であると考える事項等について、別紙2のとおり申し添える。


(別紙1)

恩寵園の児童処遇について

児童名 処遇部会としての意見
■■■■ 指置変更


(別紙2)

 当審議会は、県が行った児童養護施設「恩寵園」にかかる入所児童及び退所児童の調査結果において、今般、懲戒権の濫用及び不適切な処遇の再発が認められたことは、誠に遺憾である。
 とりわけ懲罰としての登校禁止が行われていたことは、児童の人権を著しく侵害するものであり、児童の福祉に鑑み、重大な問題として認識する。
 従って、県は、当該児童のプライバシーの保護及び不利益とならないよう配慮のうえ、調査結果を明らかにするとともに社会福祉法人「恩寵園」に対して、入所児童の処遇改書に向けて下記により速やかに具体的取組みを行うよう指導することを求めるものである。

                      記

  1. 県は、法人が今回の事態を生じさせた責任を明確にし園長の解職をはじめとする適切な人事上の措置を講ずるよう、指導すること
  2. 県は、早急に具体的改善計画の作成を求め、その計画に基づく取組みを随持報告させるなど、継続した指導を行うこと
  3. 県は、処遇について、入所児童や保護者の意見を反映させるしくみづくりを指導すること


(別添3)

社会福祉法人 恩寵園
理事長 田中 衛 様

                                 千葉県知事 沼田武

児童養護施設「恩寵園」の施設運営及び処遇の改善について(勧告)


 児童養護施設「恩寵園」において、この度、懲戒権の濫用及び不適切な処遇が認められたことは誠に遺憾である。
 千葉県社会福祉審議会の答申を踏まえ、貴法人に対し、児童福祉法第46条第3項の規定に基づき、別記のとおり勧告する。
 貴法人は、この勧告を真摯に受け止め、理事会で審議のうえ、速やかに「改善計画書」を作成し、平成12年2月29日までに本職へ報告するとともに、計画の着実な実施に向けて誠実に取り組まれたい。

                     記

  1. 今回の事態を生じさせた責任を明確にし、適切な運営及び処遇が確保されるよう人事上の措置を速やかに講ずること

  2. 今後、県と十分協議のうえ、次の措置を講ずること
    (1)法人運営について
    ア 理事会は、施設の運営及び処遇の状況について、その都度報告を受け評価するなど、責任をもって適正な施設運営を行うこと
    イ 法人の入所児童の権利に関する基本的考え方及び姿勢を明確にするとともに、入所児童の権利擁護を図るため、第三者により溝成される機関を法人内に設置すること。
    ウ 法人の理事は、児童の権利擁護に精通した学識経験者、児童養護施設関係者等から複数委嘱すること
    エ 施設長は、児童の権利擁護に精通し、児童福祉に関して高度な識見と経験を有する者を充てること
     (2)施設運営について
    ア 懲戒の方法について職員全体で協議し、分かりやすい処遇基準や仕組みをつくり、懲戒権の濫用がなされないよう入所児童に対し適切な指導の徹底を盛ること
    イ 入所児童の処遇について、児童や保護者の意見を聞く仕組みを確立すること
    ウ 児童の人権や処遇方法に関して、研修を充実させ、全職員に対し継続して研修を行うこと
    エ 個々の児童の処遇や教育問題等について、児童相談所、学校等関係機関と密接な連携を図ること


(別添4)

恩寵園の概要について

  1. 恩寵園の概要
    法 人   社会福祉法人恩寵園(昭和27年5月30日認可)
    施設名   恩寵園(昭和23年3月12日認可)
    所在地   船橋市薬円台4−6−2
    定 員    70名(暫定定員60名)
    理事長    田中 衛
    施設長   大濱  浩
    職員数   23名 園長、副園長1、直接処遇職員14名(男子5名、女子9名)(11.4.1現在)
              その他7名(事務1、栄養士1、調理師4、用務員1)
    法人経営の他施設 めぐみ保育園(定員200名、昭和23年12月1日認可)

  2. 恩寵園入所児童の状況(平成12年2月16日現在)
    区 分 3 歳
    末満児
    年少児 小学生 中学生 高校生  計 
    4 9 15 6 34
    1 6 9 2 1 19
    合計 5 15 24 8 1 53

  3. 児童養護施設の概要
    (1)目 的 保護者のない児童、虐待されている児童等、環境上養護を要する児童等を入所させ、これを養育し、あわせてその自立を支援することを目的とする。
    (2)対象児童 18歳末満の児童(乳児を除く)
    (3)県との関係 @法人設立認可及び法人の指導監督(社会福祉事業法)
              A施設設置認可及び施設の指導監督(児童福祉法)
              B児童の措置委託及び措置費等の支払い( 〃 )
    (4)施設数等 14施設(県立1施設、社会福祉法人13施設)
               定員計 799名、現員計 766名(2.1現在)